No.13
2002.10.11
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あたか農園だより
♪心地よい季節になってきましたね。
だんだん緑で覆われてくるのこの季節の畑が一番気に入っています。成長の早いこの時期、日一日と大きく育っていく様は見ていて飽きません。台風などの被害も無く、上手く管理出来た時は惚れ惚れするほどです。だいたいそういう年は、豊作貧乏というケースが多いのですが・・・。
★ 農薬問題
無登録農薬が大きな問題になっていますね。発ガン性などが疑われて登録を取消され生産中止になった農薬を使うなど考えられない事ですが、使用した農家にはそれほどの重大な認識は無かったのではないかという気もします。昔の農家は安易に農薬を使っていたと思います。稲作など農協の指導するとおり虫がいようがいまいが十数回散布していました。十数年前に宇根豊という普及員の方が虫見板というものを考え、虫はいても数が許容量を超えない限りは散布する必要はない、と言われました。そこで、いつも田んぼに行き虫を数えていると余程の大発生の年以外はほとんど散布しないで済むんですね。本当は、誰より農薬を使いたくないのは農家なのです。農薬の原液を扱い、散布作業する農家は危険に一番近い。そのうえ最近の農薬はとてつもなく高価。高いものは500ml(缶ビールロングサイズ)が一万円もするのです。一回散布しようとすれば清水の舞台から飛び降りるくらいの決断が要ります。それで虫が死ぬかといえば、最近は毒性や環境に対する影響を厳しく精査しているからか、散布の竿の先にとまって、こちらを馬鹿にするような始末。それでも、ある程度の収量と安定した品質を生産しようとすれば初夏から初秋にかけての葉物など最小限の散布は欠かせないものもあります。完全無農薬とまではいかないまでも、昔のような安易な意識ではなく、命に関わる食べ物をお届けしているという自覚と責任感があれば、無登録農薬のような問題はおきないような気もするのですが・・・。
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