あたか農園だより
No.102
2010.3.31
あわてて種蒔き
 赤シソの種まきが遅れています。3月の始めと中頃に蒔く予定が、3月に入って雨ばかり。降らない日があっても、一日か二日。トラクターなどの機械が畑に入れる隙がありません。
4月に蒔いても育たないわけではありませんが、赤シソは梅あっての赤シソ。梅が終わって出荷しても誰も買ってくれません。
 やっと、トラクターが畑に入れそうになったのが3月28日。それもベストのコンディションには程遠く、所々ぬかるんで車輪が沈んでいく状態。そんな中、ご覧のように収穫が終わったキャベツの残骸を鋤き込んだ跡に、翌々日には右の写真の様にもう種蒔きです。
 鋤き込んだ直後に種を蒔いて良いわけがない事は分かっているのですが、4月1日からはまた雨の予報です。背に腹は代えられません。仕上がり状態には目をつぶって、どうにか3月中の種蒔き滑り込み完了となりました。

 蒔くには蒔きましたが、こんな状態での種蒔きで果たして発芽してくれるのもやら、育ってくれるものやら、と心配は尽きません。

   
ゴミの分別は難しい
 3月はそんな状態で、出荷できるような野菜も無く、けっこうヒマでした。
 ヒマですが、本来終わってなくてはいけない仕事があるというのは精神衛生上よろしくないですねぇ。どこか気になって落ち着かない。お天道様次第の露地野菜農家の宿命ではあるのですが・・・。
 まあ、天気はなるようにしかならない。こういう時こそ、ふだん出来ない事をしよう!さあ、何をしよう?そうだ、まず散らかっている部屋を片付ければいいんだ。
 あらためて部屋を見渡すと、その散らかり様に驚く。いや、「散らかる」というのは正確ではないかもしれません。物が無秩序に散乱しているから「散らかる」というので、散乱し、かつ積み重なっている様は何というのでしょうねぇ。
 どこから手をつけよう。何日掛るかな? でも、ひるまずに考えましたね。
 大きな段ボール箱を三つ持ってくる。1、絶対に必要な物。2、絶対不要な物。3、検討を要する物。の三種類に分ければそれだけである程度整理はつくし、2、を捨てるだけでも部屋はかなり広くなりそうです。ふむ、我ながらいい考えですねぇ。
 
 ところが、いざ始めてみると、なかなか予想通りにはいきません。まずペースが落ちる。判別に迷うのです。
 この服はもう20年ぐらい着ていない。あることさえ忘れていた。でも、見れば惜しくなる。さぁ、どこに入れようか?
 また、あっ、この書類、こんなところにあったか!懐かしいなぁ〜。つい読み入ってしまう。てな調子です。
 それでも、めげずに整理を続けていると、2、の箱を覗いた妻の叫び。「この料理の雑誌、なんで捨てるの!」。 私は確信するのです。妻はこの雑誌を買った時以来何十年も見ていない。ここで目にするまで存在すら忘れていた。・・・・でも、反論はしないのです。
 部屋の片付け断念で夫婦紛争の回避が出来れば安いものです。

 分別(ぶんべつ)は、(ふんべつ)とも読みます。ごみのブンベツが出来ない人はフンベツが無い人といえるかもしれません。

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