あたか農園だより
No.107
2010.8.22
 焼け石に水
 六月の便りから毎回、暑い!暑い!と言って、もう聞き飽きたと言われそうですが、それでもやっぱり暑い猛暑です。
 いつもの年だと、お盆を過ぎると朝晩くらいは蒸し暑さも少しおさまり、そこで人参の種蒔きを始めると発芽もしやすくなるのですが、今年は畑も焼けた鉄板状態。毎日の水掛けで少しでも地温を下げようとしても、まさに焼け石に水。ただでさえ発芽しにくい人参、やっと発芽しかけた芽も焼けてしまわないか心配です。
 でも、この猛暑、何百人という人が熱中症で亡くなっているそうですからまさに殺人的。野菜よりも命が大事、歳も歳だし、まあボチボチやりましょう。
 穂首イモチ
 稲穂の根元が褐色になっているのがわかりますか?稲の収量に大きな影響を与えるイモチ病です。
 この病気が現れる場所によって呼び方が変わります。葉っぱに出るのが「葉イモチ」。穂の一粒に出るのが「穂イモチ」。一粒の枝に出るのが「枝梗イモチ」。そして一番怖いのが穂の根元に出る「穂首イモチ」。これに罹ると穂首が枯れて穂に栄養が行かず稲穂全部が枯れてしまいます。これが多発すると大減収になります。
 七月初めの長雨で、まず、「葉イモチ」が例年になく多く発生しました。周りの農家の多くが、「これはおおごと!」と言って農薬を散布していましたが、無農薬を目指我が家としてはここは我慢のしどころ。その後猛暑の晴天で大発生は免れましたが、それでも無傷では済まず、パッと見ても白い穂がチラホラ、多少の減収は覚悟しなければならないようです。
 そのうえ、今度は猛暑で発生する紋枯れ病が目につくようになってきました。弱り目にたたり目、稲刈り直前になって気が重くなってきました。
 でも、ここまで来たからには今年も完全無農薬で行かなくては我慢した甲斐が無いですからね。多少減収でも安全で美味しいお米をお届けしようと思います。

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