あたか農園だより
No.126
2012.3.27
 春の味覚
 3月の半ばで人参も小松菜、水菜も終了し、今あるのはホウレンソウだけ。
 足取りの遅い春でも、わずかづつ増えた暖かい日差しでそのホウレンソウも大きくなってきました。これからしばらくは、ホウレンソウの出荷が続きます。

 今収穫しているホウレンソウ畑の畔には、ツクシがビッシリ生えています。
 実はツクシは農家にとって歓迎すべきものではありません。ツクシは正式名をスギナという植物で、地下茎を伸ばして増え広がっていきます。油断していると、野菜の畑にも入ってきて、その根のはびこり方のしつこさから除草のしにくい農家泣かせの雑草です。
 ホウレンソウを収穫に来た妻は「わ〜っ!卵とじにしたら美味しそうー。」と、さっそくツクシから収穫。たしかに、この季節のツクシの卵とじが美味しい事に異論はありませんが、あのハカマ誰がとるんでしょう?
 時々土建屋さん
 野菜作りは、肥料などでの土作りも大切ですが、それ以上に大切なのが「水はけ」です。つまり、降った雨などの水が飽和状態のまま畑に残らないようにすることです。土が保持する適度の水分以外は出来るだけ早く地下や低い方流してしまうようにしなければ良い作物は育ちません。
 ですから野菜農家は、畑の中に低いところを作らないようにしたり、浸透をよくするために深く耕したり、いろいろ対策を心掛けています。
 降った雨は出来るだけ早く畑の外へ流すのが鉄則ですが、困ったことに流れるのは水だけでなく土も一緒に流れます。何年も経つと低くして水の道にしていた農道が流れてきた土で畑より高くなったりすることも珍しくありません。そこで即席の土建屋さんの登場です。野菜作りだけに専念出来ればホンに楽なのですが・・・。
 ある時は土建屋さん、ある時は水道屋さん、そしてまたある時は大工さん、など・・・だから「百姓」というのかな?
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