No55
2006.4.22
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あたか農園だより
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今朝から台風並みの強風が吹き荒れています。
 春はこんな花嵐のような突風が多い。まだ2,3センチに育ったばかりの赤しその若葉は、巻き上げた砂と一緒に吹付ける強風で枯れ大きな被害になることもあります。
 11日は、激しい雨で畑の一部が流されたり、水没したりもしました。
4月に入っても異常に雨が多く、野菜の生育もあまりよくありません。

施設を使わずに露地で野菜を育てていると、こんな天候の被害は珍しいことではなく、日常茶飯事です。その度に異常気象と言っていたらきりがありません。風の音や降り続く雨にただ気をもんだり、為すすべもなく台風が通り過ぎるのをじっと耐えるしかないのです。
 こんな天候に左右される農業に無力さを感じることもありますが、一方で天候に多大の恩恵を受けているのも確かです。燦々と降り注ぐ太陽の光や雨の恵みのおかげで作物は育ってくれます。考えてみれば、豊かな稔りに人の寄与するところはわずかです。
 現代社会の現象を見ると科学技術と経済の発展で、もはや人間の力で出来ない事は無いと思い上がっているような気がします。でも、どんなに人間社会が発展しても、何時大地震で灰燼と帰すかもしれないし、病魔に襲われるかもしれません。
 農業に限らず、どんな暮らし方をしようと人の力を超えた大きな恩恵の中で生かされているというのが本当ではないでしょうか。自然に対する畏敬の念を忘れ、自らが万能の神のごとき不遜な人間の振る舞いが資源を枯渇させ、環境を破壊させているといえるでしょう。
 自然の影響を受けやすい農業だからこそ、自然に対する感謝と謙虚さを忘れずにいられるような気がします。
 それでも、今回のように雨が続くと、やっぱりボヤキもつい出てはしまいますが・・・。

雨で一部水没した赤しそ
同じく雨で流されたホウレンソウ  共に4月11日
自然との付き合い方
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