No.62
2006.11.16
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あたか農園だより
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干ばつ年は豊作貧乏
 やっと、11日にまとまった雨が降りましたが、それまで雨らしい雨は無く一ヶ月半以上、典型的な干ばつの秋といえるでしょう。
 こういう年は、水分が十分取れずに作物もうまく育たないのではと思われるかもしれませんが、意外と豊作なのです。
 水分が足りないと思うので、皆よく水を掛けるんですね。それでもよく乾くので間断灌水になり、雨年のように水分が飽和状態になって根が傷んだりするよりむしろ生育がいいのです。普通の年でさえ秋は気候もよく野菜も潤沢に出回る季節、それに輪を掛ける豊作ですから値段の暴落は目に見えています。昔から「干ばつ年は豊作貧乏」と先輩たちに聞かされてきました。
 直売所も出荷者が増えて入荷時間前から行列が出来ています。 
 消費者ならまだしも生産者が並んでどうするの、と言いたくなるところですが、それだけに終らず、こうやって苦労して出荷しても夕方には半分以上持って帰ることもしばしばです。 
 もっとも、「売れん、売れん(>_<)」とグチを言い合いながら並んでいるのもよいコミニケーションにはなっているようですが・・・。
 直売所が売れないいっぽうで、野菜の流通の大半を担う青果市場のセリ値もはかばかしくありません。そろそろキャベツの出荷も増えてきていますが、農協の集荷場で会う人会う人「売れんねぇ、安いねぇ。」が合言葉になっているようです。
 ただ、生育が良いということは、予定より早く出荷できるということですから、全体的に前倒しで出荷されているということでもあります。
 このまま行くと12月後半から年明けの野菜がなくなるのでは?という声もありますが、だからといって鮮度が命の野菜は今から買いだめしておくわけにもいきませんからねぇ。
 毎度のことながら、お天道様の気まぐれは悩ましい〜。
直売所の朝、開店前風景
農協の野菜の集出荷場-夜市場へ運ばれ翌朝のセリに
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