あたか農園だより
No.82
2008.7.
赤しそについてお電話いただくことがあります。もうすぐ終了する時期ではありますが、
ご心配されているお客様がおられたらと、今月は早めの更新でのご案内です。
 赤しそなのに緑の葉?
葉の裏側は通常鮮やかな紫なのですが、一部緑色になった葉があることがあります。
 例年でも稀に発生するのですが、今年はちょっと多めです。専門機関にも調べてもらっていますが、病気などではなく気温や水分の微妙な加減からくる生理症状だろうというくらいでよくわかっていません。
 我が家でも心配になって試しに揉んでみましたが色は通常の葉と同じように鮮やかに出ました。
 見た目は少し気になると思いますが、露地栽培で雨風や太陽に直接あたって育った元気な赤しそです。安心してご利用いただきたいと思います
 縮んだ葉はちりめん品種?
 これも今年お電話いただいたのですが、「あたかのしそは縮みの無い大きな葉が特長なのに縮んでいる。昔からあるちりめん品種ではないか?」というご心配でした。
 我が家では、30年以上選抜を重ねた自家採種で育てた種だけを使っています。いわゆる「ちりめん」という品種をはじめ他の品種は一本も栽培していません。
 ただ、赤しそは生育の段階によってその姿も少し変化していきます。人が子どもから大人へと変わるのと同じです。
 上の二つは一見違う品種のように見えますが、どちらも同じ「あたかのしそ」です。生育初期は平らで縮みがありませんが少し硬め、生育後半になるにつれて手あたりは柔らかく縮んでくる傾向にあります。一番の使命である色の出方と香りが気になるところで、なんども比べてみましたが差はみられませんでした。これもご心配なさらずに安心してご利用いただきたいと思います。
下農のすすめ
 ジャンボタニシ除草法のポイントは水田を均平にすることです。高低があると低い所はジャンボに食べられ、高い所は草だらけという悲惨なことになります。今年のジャンボは元気だったのですが、それでもわずかに高い所に草が残り、昔ながらの手取り作業です。
 こうして毎年ジャンボが残した
草を取りながら気づいた事があります。それは、田んぼに草があってもいい、ということです。
 もちろん、稲が隠れるくらい草があるといけませんが、チラホラあるくらいはほとんど収量に影響がありません。
 昔からよく、「上農は草を見ずして草を抜く、中農は草を見てから草を抜く、下農は草を見ても抜かない。」と云われていました。草を抜かないまま種を落とすと翌年からは何倍と草が増え作物作りに支障をきたしたからです。農家の頭の中には「草を一本も立ててはいけない、という強迫観念みたいなものが先祖代々染み付いているのですが、考えてみれば、草も生えないような土地は作物もよく育たないのです。都合の良いもの以外はすべて排除するというより、うまく付き合っていくというか共存するほうが自然で理にかなっているような気がします。
・・・・というのを言い訳にしてサッサーと手抜きの草取りを終了!
・・・・・収穫時苦労するかなぁ?(~_~;)
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