あたか農園だより
No.98
2009.11.28
露地栽培の水菜
 我が家の水菜を売ってくれている人が「あたかさんの水菜は自分が食べても美味しい。」と言ってくれます。
 その理由は、私が何か特別な栽培方法を工夫しているとかいうことではなく、ただ単に露地栽培だからだというのです。
 水菜は、「水」菜というくらいで、雨が多く水分があると、あっという間に伸びてしまいます。そのためハウス施設では水の補給を極力せずに、伸びを抑えて収穫期間を長くすることが多いそうです。ほどよい長さで見た目の良い水菜ですが、水分を抜けた分苦味が多くなるというのがその方の説でした。
 そんなふうに褒められても、収穫適期は僅か数日で、後は伸びた水菜と悪戦苦闘、それさえ過ぎると鋤き込むしかない効率の悪さでは、多くの農家が露地栽培に振り向かないのは当然かもしれません。
 そこをカバーするために、出荷適量を予測した面積を短い間隔で蒔くようにしてはいますが、いざ出荷する時に足りなかったり、余ったり。悩める露地栽培の水菜です。


ホウレンソウ受難の秋
 今年の秋は、ホウレンソウには受難の季節になりました。
 初秋から11月初めまでほぼ一週間おきに蒔いてきたホウレンソウですが、まともに生育して収穫出来そうなのはごくわずか。
 原因は雨。先月の便りでも触れましたが、本来雨に弱いホウレンソウが乾燥、大雨の繰り返しで根が傷み、生育は止まったまま、そのうち葉が黄色くなって枯れてしまう。この秋はそれを何度繰り返したことでしょう。
 それでも、たまにですが、根の傷み具合の程度でしょうか、生き返ることがあるから自然というか土の力は不思議なものです。そういう時は、少ない収量も収入も忘れて作物の持つ生命力に感動すら覚えます。
受難のホウレンソウ、がんばれ!

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